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2008.11/29 (Sat)

女神 三島由紀夫





朝子は不思議に、父と自分が、まるで別の道を通って、
ひとつところに落合ったとしか思えなかった。
彼女は今しがたうけた醜い打撃などに少しも傷つけられていない。
不死身の、新しい朝子が、自分のうちに生まれるのを感じた。
人間の悲劇や愛欲などには決して蝕まれない、
大理石のように固く、明澄な、香しい存在に朝子は化身した。

「お父さま、私を見て」

朝子が言った。

「私ちっとも驚いていないわ、私……」

周伍は娘を見上げた。
朝子の頬は上気し、目はまことに美しくかがやいていた。
窓からの夕風が、髪を少しばかり乱していた。
これはまったくの女神だ、と周伍は思った。
周伍はいいしれぬ平和に、もつれていた舌がほどけ、
じっと娘を眺めている勇気が湧いた。

「やっと、二人きりになれたね」

周伍はそう呟いた。
しかしそれを繰り返した朝子の言葉は、
同じ言葉でも、もっと深い余韻をもち、
周伍の心を神秘な幸福感で充たしたのである。

「ええ、やっと二人きりになれたんだわ」
(三島由紀夫「女神」より抜粋)



マーフィーの法則ならぬ

三島由紀夫的女の法則。。。


こわい。
非常に、怖かったです。


サスペンスではないのに、心に押し迫ってくる恐怖。

女性美への追求が、男性の目で描かれています。


完成度の高さ、美へのこだわり、

女性としての自分のあり方を問われた1冊です。


お勧め度星星星星星


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